J-REITの活用と現物不動産投資との違い

不動産投資というとマンションやアパートの賃料収入で利益を得るというイメージがありますが、もう1つ代表的なものとして、不動産投資信託(REIT)というものがあります。J-REITとは日本版不動産投資信託のことをいいます。今回は、現物不動産による投資と金融商品であるJ-REITによる投資について、その違いや活用について解説致します。

現物不動産による投資とは

投資家が自ら不動産を購入して運用します。これに対する収入から支出を差し引いたものが、投資利益となります。

  • 収入:毎月の賃料・礼金・更新料。将来の物件売却代金。
  • 支出:物件の購入費用および諸経費、設備や建物の修繕・維持費、不動産管理会社への管理報酬、火災保険、固定資産税、不動産所得に対する税。 将来の物件売却時の諸経費。(マンションの場合は他に管理費・修繕積立金も必要)。注意点は、空室リスクと修繕・維持費です。

空室リスクを避けるためには、現状だけではなく将来も見据えた立地が重要です。必ずしも新しい物件であれば良いうというものではありません。

時代に応じた設備の充実も大切です。修繕リスクについては、物件購入時にメンテナンス状態をチェックしましょう。災害や事故へのリスクヘッジとして、火災保険は補償グレードが高いものを選びましょう。

J-REITによる投資とは

投資家が自ら不動産を購入するのではなく、運用対象を不動産に特化した投資信託を購入して運用します。大勢でお金を出し合って複数の不動産を運用するイメージです。

出資者の不動産登記は必要ありません。日本では2001年に誕生した比較的新しい投資信託であり、証券取引所に上場されています。投資対象物件は、オフィスビル、住宅・商業施設・ホテル・物流施設・病院など様々あります。

両者の違い

  • 必要資金
    現物不動産は最低でも数百万円必要ですが、J-REITは数万円から投資可能です。また現物不動産は前述の通り、保有中に様々な経費や手間が掛かります。
  • 流動性
    現物不動産は売却するにあたり、まず買主を探すことから始めますが、J-REITは上場投資信託の為、市場でいつでも売却が可能です。
  • 分散投資の難易度
    現物不動産投資は、複数投資するには物件探しと多額な資金が必要です。また、管理を管理会社に任せたとしても、投資家にもそれなりの手間と責任が相当に掛かります。J-REITは少額資金で、オフィスビルや商業ビル、住居などの複数への投資が可能であり、物件管理は不要です。
  • 値動き
    J-REITは株と同様に頻繁に値動きします。対して現物不動産投資は、空室リスク等が無ければ、賃料収入が安定します。賃料は運営上、株や投資信託の様に頻繁には変動させられません。但し、購入・売却については景気変動によりJ-REIT以上の大きな値動きが発生します。この様に両者は、値動きの性質と幅が大きく異なります。
  • 運用期間
    J-REITのような投資信託は長期運用が基本ではありますが、一般的には現物不動産の方が長期運用(つまり保有)になり易いです。

両者の使い分け

他の投資手段と同様に、どちらが良いということではありません。ポートフォリオ(分散投資)によるリスク分散効果はJ-REITの方が期待できます。大きな収益金額を上げる可能性は現物不動産投資の方があります。

また、完全自己所有の現物資産という意味では、当然に現物不動産の方が高価値になります。2つの投資利用方法として例えば、最初は少額で分散投資できるJ-REITで資産形成をして、これを元手に現物不動産に投資する。更に賃料収入をJ-REITに再投資することが考えられます。

例えばJ-REITの過去の値動きは(東証REIT指数)、日経平均株価と概ね連動しています。当然ではありますが、景気の変動と連動します。

現物不動産も同じように、好景気であれば値上がりして売却益は期待できますが、逆に購入する場合は値上がりすると投資効果が落ちます。その場合の影響は良くも悪くもJ-REITよりはるかに大きくなります。

また、不動産価格が上がっても、必ずしもこれに見合って賃料が高くなるかというと、最近はそうでもありません。特に住居系はこの傾向があります。J-REITと現物不動産投資の特徴(長所・短所)を考慮することが大事です。

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